「ポジティブ思考がイイと分かってても、ついネガティブになっちゃいます。ネガティブだと良くないんですよね？どうすれば？」
というような質問を頂きました。
これは、みなさんが感じることではないでしょうか。
どんなにポジティブに生きていても、ネガティブな感情と縁を切ることはできません。悲しいときは、悲しいし、落ち込むし、泣きたくなります・・・。だんだんと、ネガティブな気持ちでいる自分自身も嫌になってしまったり・・・。
こんな感情は、なるべくなら感じたくないものですよね。
じつは、ネガティブな感情の支配から自由になり、すぐにポジティブな自分に戻る方法があります。
ネガティブな気持ちというのは、「否定すればするほど、増大する」という特性を持っています。
だから、「うわっネガティブな感情がきてるかも・・・いや、ダメ、前向き前向き」というように打ち消そうとすると、かえってネガティブな気持ちに支配されてしまうのです。
ユングの心理学でも、「押し殺された感情」が心を支配する闇の部分である「シャドウ」になるとあります。
感情は、打ち消そうとしたり、押し殺したりしないほうがいいのです。
まず、自分の中にネガティブな感情が起こったというコトを認めてください。認めてしまったらネガティブに支配されてしまう・・・と思いがちなのですが、本当は逆なのです。
認めることで、あなたが心の支配者という立場になれます。
「あ、今ネガティブな感情きたな」と冷静に見てください。
ネガティブな感情に対して「消えろ」とか「やだ」というような感情（エネルギーになります）を決して注いだりせず、第三者のような目で見るだけです。
勇気をだして、ネガティブな感情の正体を見据えてください。
それは、あなたを脅かそうとしていますか？ くじけさそうとしていますか？ 自信を失わせようとしていますか？ 孤独感を味あわせてきますか？
今、起こってるネガティブな感情は、どういったものでしょう？
あなたのどういった恐れや不安を煽るのでしょう？
そんなふうに自問自答しながら、どんどんネガティブな感情を直視してください。
そして「へ～そっかぁ。自分の中にそんな気持ちがあったんだ」と、ただその感情を認めてあげてください。
泣いている子供をあやすように「大丈夫だよ・・・」とやさしく言ってあげてください。
不思議なことに、直視しただけで、ネガティブな感情は空気の抜けた風船のようにしぼんでいきます。
必死で打ち消そうとしていたときには、支配されそうなほど強大に見えていたものが、実はこんなに小さかったのか、と気づきます。
ネガティブな感情に支配されない一番の方法は、ネガティブな感情を見据え、認めることです。その時点で、あなたは最高にポジティブになっています。
簡単に書きましたが、ネガティブな感情を見据えるというのは、けっこう勇気がいることです。人は誰でも、自分の「闇の部分（＝ネガティブ）」を見るのが怖いからです。
でも、闇の部分というのは、実は脅威なものでも邪悪なものでもないのです。
構って欲しくて泣き喚いている子供と同じです。
でも、闇を直視しないときは、怪物のように恐ろしく思えるのです。
「なんか落ち込なぁ・・・」
と思う日があったら、
「そうだ、うんと落ち込んでやろう！」と、思いっきり落ち込んでみてください。
膝を抱えて、部屋の隅っこで、メソメソムードで、思いっきり落ち込んでみてください。
「落ち込む」という感情を正面から受け止めるのです。
すると・・・不思議なことに、全然落ち込めないで、ふわっと浮き上がれるのです。
かえって力がみなぎってくるのを感じます。これは本当におもしろいです。
少し勇気がいることですが、ネガティブな感情を勇気をもって「見る」ことができれば、ポジティブに戻ることができるのです。
自分の気持ちをノートなどに綴ってみるのも、よい方法です。
大事なのは、「闇を消去するのではなく、闇に光をあてる」・・・というコトです。光をあてられた闇は、光になりますよね。
あなたの光を、照らしてください。
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